2021年9月11日、東京都の千代田区役所前でのタクシー事故
（タイトル）
NHKラジオの高齢者交通事故を扱う繰返し報道の背景を探る
（本文）
2025年4月と5月にNHKラジオは老齢者運転による交通事故をなくすことを「同じ文面でなおかつ同じアナウンサーによる録音」番組として大量に流した。政府筋警察庁と関係して自主的につくった番組だとしての、ここには警察庁の意図が働いていることは明かである。このようなラジオ放送をNHKは恒例としている。
そもそもどのような対策を講じても公道を質量の大きな自動車が走れば、交差点、進路変更と合流、ほかの場面で事故は起こるものである。運転者の側の誤操作、相手からあるいは歩行者の信号無視、自動車の欠陥などがある。
自動車はハイブリット車に限らず、電子制御されたエンジンあるいは操舵系が電磁波などによる外乱によって暴走あるいは曲がらず止らずといった誤動作をする。これらが原因した事故の事例は多く、自動車製造会社の技術系従業員の実際報告がある。
意識機能や運動機能の衰えは老人に付いてまわる。ある重大交通事故を契機に警察庁は免許更新に際して特別に厳しい条件を課すようになった。そして高齢者の運転免許の自主返納を強く促す。コロナウィルスによる大恐慌では家に閉じこもった高齢者の衰えが加速され、普通の人でもあるべき健康が阻害された。免許返納すれば公共交通機関の欠如がはなはだしいから高齢者は家に閉じこもり、知的機能、意識機能、運動機能を衰退させ病気になることや死期を早めることになるの必至である。
高齢者による交通事故原因が誤操作かエンジン機能などの不調による暴走かで争われた裁判は、結局は誤操作という結果となり、運転者は事故結果の責任の重さから控訴せず実刑となった。エンジン不調による事故だとすれば運転者がその原因を自ら証明しなければならない。事例が多くないこのような事故は結局はエンジン不調だとしてもそれを認められることはない。裁判が結審しても交通事故の真の原因が明かとなったのではない。ここに複雑さがある。
事故被害者の家族が刑が確定して服役中の受刑者に面会を求めた。老齢と閉じ込めの生活は健康を害するように作用し、普通に何倍する病気発生をもたらす。獄中死する三カ月か四カ月前に面会を求められた受刑者はこれを拒絶することは実際にはできない。そして裁判の従ってその責任を受け止めざるを得ない。そしてでてきたのが「お詫び」と、交通政策としての「高齢者の運転免許返納」への賛意と呼びかけだとされている。これをNHKにラジオ放送のそのキャンペーンが繰り返した。病気によって死期が近いことを警察庁から知らされたことによる面会の申し出と想定されなくもない。このような面会に弁護士が立ち会えないのが日本の司法制度、受刑制度であるから受刑者が語ったというその内容は定かにならない。
警察庁との関わりが特別に深く警察庁の行政と連携した弁護士や弁護士事務所がある。交通事故の重要な裁判でこのような弁護士が事故被害者の側の弁護団になる事例を見ている。新聞、ラジオ、テレビはこのことを知らないのか、知っていても、ある裁判では報じられることがなかった。警察庁の意図のもとに裁判が進行し、その意図通りの判決がでることが想定される。
交通事故が発生するとそれが誤操作でなくても裁判が結審すればどのような立派な人でも重大事故であれば服役を余儀なくされる。やはり違うと考えていても世間の処罰圧力は受刑者に重くのしかかる。問われれば判決通りのことであると受け入れなければならない無念さは如何ほどばかりか。
ある受刑者の国際社会ならびに国内における活動の業績のその立派さを考えるときに何とも割り切れないことや、当人への気の毒さに強い思いをいだく関係者は多い。
2025-05-05-investigating-the-background-of-repeated-nhk-radi-reports-on-traffic-accidents- involving-elderly-people-